書評

【書評・要約】ファクトフルネス|ハンス・ロンリング ☆5

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  • 人の本能である思い込みを知り、データや事実にもとづき世界を正しく見るスキルを身につけたい
  • 世界で100万部の大ベストセラー本を読んでみたい

本書はそんな人におすすめです。

『ファクトフルネス』は世界で100万部の大ベストセラーで、ビル・ゲイツ、バラク・オバマ元アメリカ大統領も大絶賛!

ということで、世界のことについて興味を持っていたので世界を正しく見るスキル方法を知りたいと思い、読んでみることにしました。

 

結論、私は普段からさまざまな本を読みますが、個人的にファクトフルネスは読んでタメになった本ナンバーワンと言っても過言ではありません。

人の本能である10の思い込みをしないためにも、定期的に読み返したい一冊です。

 

賢い人ほど、世界についてとんでもない勘違いをしている

と著者のハンス・ロスリング氏は言います。

 

高学歴で国際問題に興味がある人たちに、世界についての3択問題をしてみたところ…

平均正解数は12問中たったの2問

全問正解者はおらず、ひとりが12問中11問正解。全問不正解だった人は15%もいた

 

3択問題だから適当に回答しても正解率は33%近くにはなるはずなのに、高学歴で国際問題に興味がある人たちが正解率が12問中たったの2問なのは不思議ですよね。

それだけみんな世界について知らなさすぎるということだと筆者は言います。

間違った知識を持った政治家や政策立案者が世界の問題を解決できるはずがないと考え、ファクトフルネスを出版されたようです。

 

世界に対する10の思い込みを乗り越えデータを基に世界を正しく見る習慣を、10の項目のうち5つの章の一部を引用して解説しているので読み進めてみてください。

 

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『ファクトフルネス』の内容紹介

第1章 分断本能 『世界は分断されている』という思い込み

人は誰しも、さまざまな物事や人々を2つのグループに分けないと気がすまないものだ。そして、その2つのグループのあいだには、決して埋まることのない溝があるはずだと思い込む。

2つのグループに分けないと気がすまないというのは、心当たりがありすぎました笑

〇〇VS××みたいな対立、よく見かけますしね。

 

分断本能の影響は世の中に蔓延していて、どれもが大幅に歪んだデータの解釈につながってしまう。これこそが、分断本能を本書で最初に取り上げた理由だ。

複雑なことを考えたく分かりやすくするためにグループを分けたがるのだと思うけど、危険な考え方ですよね。

 

わたしが思うに、人はドラマチックな本能のせいで、何事も2つのグループに分けて考えたがるからだろう。いわゆる『二項対立』を求めるのだ。良いか悪いか、正義か悪か、自国か他国か。世界を2つに分けるのは、シンプルだし直感的かもしれない。しかも双方が対立していれば、なおドラマティックだ。わたしたちはいつも気づかないうちに、世界を2つに分けている。

間違った思い込みを減らすためにも、人には2つのグループに分けないと気がすまないという性質があるということを忘れないようにしたいですね。

 

いまや世界のほとんどの人は中間にいる。『西洋諸国』と『その他の国々』、『先進国』と『途上国』、『豊かな国』と『貧しい国』と『貧しい国』のあいだにあった分断はもはや存在しない。

ファクトフルネスの中で分断がいかにないのかをさまざまなデータを使い解説されていました。

 

多くの場合、実際に分断はなく、誰もいないと思われていた中間部分に大半の人がいる。分断を抑えるには、大半の人がどこにいるか探すこと

思い込みをなくすには極端な方にばかり目を向けるのではなく、大半がどこの層にいるのか考えるのが大事ですね。

 

第2章 ネガティブ本能 『世界はどんどん悪くなっている』という思い込み

人は誰しも、物事のポジティブな面より、ネガティブな面に注目しやすい。これはネガティブ本能のなせるわざだ。そしてネガティブ本能もまた、世界についての『とんでもない勘違い』が生まれる原因になっている。その勘違いとは、『世界はどんどん悪くなっている』というものだ。

人は物事のポジティブな面より、ネガティブ面に注目しやすいというのは誰もが納得だと思う。

だからこそ人は生き延びることが出来ているというのがあるので、ネガティブが悪いわけじゃない。

ただ、人はネガティブ面に注目しやすいというのを知っておくのは、思い込みをなくすために必要だと思います。

世界はどんどん悪くなっていうのも、以下の図から分かるように思い込みです。

出典 ファクトフルネス

ネガティブ本能がもたらす悪影響のうち、おそらく最もタチが悪いのは希望を失うことだ。理想を実現したければ、ばかげた勘違いのせいで希望を失わないようにしよう。

事実は事実として受け止めるとして、事実ではないネガティブ本能がもたらす悪影響で希望を失わないようにしたいですね。

事実ではないネガティブ本能に引っ張られるほど無駄で馬鹿馬鹿しいことはないと思います。

 

ネガティブ本能を抑える方法はほかにもある。そのひとつは、悪いニュースの方が広まりやすいと気づくことだ。

美化された過去に気をつけよう。人々は過去を美化したがり、国家は歴史を美化したがる。

昔は良かった…とか、年配の方ほどよく言いますよね笑

過去を美化したりせず、事実に基づき正しく評価したいものです。

 

第5章 過大視本能 『目の前の数字がいちばん重要』という思い込み

何かの重大さを勘違いしないために最も大切なのは、ひとつの数字だけに注目しないことだ。数字をひとりぼっちにするのは絶対にダメ。ひとつの数字が、それ単体で意味を持つことなどないのだから。

どんな統計も『ひとりあたり』を見たほうが役に立つ

これGDPとかもそうですよね。

中国は世界のGDP第二位の国で一見すごいけど、『ひとりあたり』で見るとまだまだ発展途上国レベルだったりしますからね。

 

第8章 単純化本能 『世界はひとつの切り口で理解できる』という思い込み

世界をただひとつの切り口で見れば、あれこれ悩まずにすむし、時間の節約になる。問題の本質をいちから学ばなくてもはなから答えは出ているし、その分ほかのことに頭を使える。でも、世界を本当に理解しようと思ったら、このやり方は役に立たない。ただひとつの解にやみくもに賛成したり、どんなときでもかならず反対したりしていると、自分の見方に合わない情報から目を背けることになる。それでは現実を理解できない。

自分が肩入れしている考え方の弱みをいつも探したほうがいい。これは自分の専門分野でも当てはまる。自分の意見に合わない新しい情報や、専門以外の情報を進んで仕入れよう。自分に賛成してくれる人ばかりと話したり、自分の考えを裏付ける例を集めたりするより、意見が合わない人や反対してくれる人に会い、自分と違う考えを取り入れよう。それが世界を理解するすばらしいヒントになる。

単純に考えた方が楽だけど、そうすると現実を理解出来なくなるというのは分かります。

自分の考え方の弱みをいつも探すというのは中々常にできる事ではないけど、現実を正しく理解するためにも意識したいと思う。

 

頭がいいからと言って、世界の事実を知っているわけではない。数字に強くても、教育レベルが高くても、たとえノーベル章受賞者でも、例外ではない。その道のプロは、その道のことしか知らない。

ひとつの視点だけでは世界を理解できないと知ること。さまざまな角度から問題を見たほうが物事を正確に理解できるし、現実的な解を見つけることができる

どんなにすごい人でも常に正しいことを言ってるわけではないので、ひとつの意見を盲信するのではなくさまざまな角度から考えたいですね。

 

第9章 犯人捜し本能 『誰かを責めれば物事は解決する』という思い込み

わたしたちは犯人捜し本能のせいで、個人なり集団なりが実際より影響力があると勘違いしてしまう。誰かを責めたいという本能から、事実に基づいて本当の世界を見ることができなくなってしまう。誰かを責めることに気持ちが向くと、学びが止まる。一発食らわす相手が見つかったら、そのほかの理由を見つけようとしなくなるからだ。そうなると、問題解決から遠のいてしまったり、また同じ失敗をしでかしたりすることになる。誰かが悪いと責めることで、複雑な真実から目をそらし、正しいことに力を注げなくなってしまう。

 

どんなことがあっても、ひとりの人やひとつのグループだけを責めないようにしよう。なぜなら、犯人を見つけたとたん、考えるのをやめてしまうからだ。そして、ほとんどの場合、物事ははるかに複雑だ。だから、犯人よりもシステムに注目しよう。世界を本当に変えたければ、現実の仕組みを理解することが必要だ。誰かの顔に一発パンチを食らわすなんてことは忘れたほうがいい。

 

誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと。誰かを責めるとほかの原因に目が向かなくなり、将来同じ間違いを防げなくなる。

犯人捜し本能を抑えるためには、誰かに責任を求める癖を断ち切るといい。

 

犯人ではなく、原因を探そう。物事がうまく行かないときに、責めるべき人やグループを捜してはいけない。誰かがわざと仕掛けなくても、悪いことは起きる。その状況を生み出した、絡み合った複数の原因やシステムを理解することに力を注ぐべきだ。

実際の原因は複数あるはずなのに、誰かを責めれば物事は解決するという思い込みはあるあるじゃないですか?

誰でも割とやってしまいがちだと思います。

誰かを犯人に仕立て上げるのは楽だけど、本当に物事を解決したいのなら複数の原因に目を向けないといけませんね。

 

ファクトフルネスの感想・まとめ

世界に対する10の思い込みを乗り越えデータを基に世界を正しく見る習慣を、10の項目のうち5つの章の一部を引用して解説しました!

個人的に特に印象に残った5つの項目を解説しましたが、全10項目のファクトフルネスのルールは以下の通りです。

ファクトフルネスのルール

1.分断本能を抑えるには、大半の人がどこにいるかを探そう

 

2.ネガティブ本能を抑えるには、悪いニュースのほうが広まりやすいと覚えておこう

 

3.直線本能を抑えるには、直線もいつかは曲がることを知ろう

 

4.恐怖本能を抑えるには、リスクを計算しよう

 

5.過大視本能を抑えるには、数字を比較しよう

 

6.パターン化本能を抑えるには、分類を疑おう

 

7.宿命本能を抑えるには、ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めよう

 

8.単純化本能を抑えるには、ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚えておこう

 

9.犯人捜し本能を抑えるには、誰かを責めても問題は解決しないと肝に銘じよう

 

10.焦り本能を抑えるには、小さな一歩を重ねよう

 

でした!

個人的にファクトフルネスは読んでタメになった本ナンバーワンと言っても過言ではありません。

人の本能である10の思い込みをしないためにも、定期的に読み返したい一冊です。

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