- 合理的な人生設計を知りたい
- 橘玲氏の本が好き
本書はそんな人におすすめです。
『シンプルで合理的な人生設計』を読むきっかけ
もともと橘玲さんの本にハマっており、橘玲さんによる合理的な人生設計にも興味があったのでこちらも購入して読んでみることにしました。
お金、健康、時間、友人、仕事…と生きていく上で橘玲氏流の合理的な人生設計を知ることができます。
個人的には橘玲さんの文章は変に感情的でもなく、事実を淡々と解説してくれるので個人的には好きです。
ほとんどの本は一度読んだら読みっぱなしのことが多いんですけど、シンプルで合理的な人生設計は忘れないように読了後も定期的に何度も読み返してるので本書は購入して良かったと思います。
『シンプルで合理的な人生設計』の著者 橘玲氏はどんな人?
橘玲氏の主な経歴
出典 https://newspicks.com/news/5305024/body/
日本の男性作家。本名は非公開。
早稲田大学第一文学部卒業。元・宝島社の編集者で雑誌『宝島30』2代目編集長。日本経済新聞で連載を持っていた。海外投資を楽しむ会創設メンバーの一人。2006年『永遠の旅行者』が第19回山本周五郎賞候補となる。デビュー作は経済小説の『マネーロンダリング』。投資や経済に関するフィクション・ノンフィクションの両方を手がける。2010年以降は社会批評や人生論の著作も執筆している。
引用 wiki
橘玲氏の主な著書
- 『マネーロンダリング (幻冬舎文庫)』
『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫)』
『永遠の旅行者(上) (幻冬舎文庫) - 『言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)』
など多数。
『シンプルで合理的な人生設計』の目次
プロローグ 成功するためには、人生の土台を合理的に設計せよ
1 理論編 合理性の基礎知識(コスパ・タイパ・リスパ;睡眠と散歩は最強の自己啓発;進化論的合理性と論理的合理性;成功に至る意思決定)
2 実践編 合理的に人生を設計するための戦略(3つの資本と8つのパターン;金融資本の成功法則;人的資本の成功法則;社会資本の成功法則)
エピローグ シンプルで合理的な「成功のライフスタイル」
『シンプルで合理的な人生設計』の内容紹介
日本人は合理性を憎んでいる。だからこそ、合理的に生きることが成功法則になる。
成功するためには、人生の土台を合理的に設計せよ。と橘玲さんは言います。
本書では、もっともシンプルな成功法則を提案したい。それが「合理性」だ。とはいえ、「人生を合理的に生きなさい」などというバカげた話をするわけではない。そんなものは「マシン(機械)」の人生だ。
自由に生きるためには、人生の土台を合理的に設計せよ
というのが本書の主張だ。
本書ではお金、健康、時間、友人、仕事…と生きていく上で橘玲氏流の合理的な人生設計を知ることができます。
わたしたちの人生は、 ありとあらゆるトレードオフから構成されている
意思決定には、「短期的な最適化」と「長期的な最適化」がある。テーブルの上にある美味しそうなケーキを頬張るのが短期的最適化で、ダイエットや健康のために我慢するのが長期的最適化だ。
短期的な最適化の特徴は幸福度が高いことで、脳の報酬系が刺激されて大きな快感を得られる。それに対して長期的な最適化は面白みがなく、「冷たい」「血が通っていない」などといわれることもあるが、将来的に幸福度(効用)が最も大きくなる。
合理的に人生を設計するためには、意思決定は短期的な快楽より長期的に人生が良くなることを選択しなければいけないということですね。
とはいえ美味しそうなケーキがあれば食べたくなるのが人間なので…長期的に人生が良くなることを選択するって分かっていても行動に移すのは案外難しいですね(本音)
選択とは「有限な資源の配分も問題」で、意思決定の目的は、「短期的にも長期的にも幸福度(効用)が最大化するような資源の最適配分を達成すること」だ。しかしこの目標は、そもそも矛盾しているので簡単には実現できない。 当たり前の話だが、なにかを得るためには、なにかをあきらめなくてはならない」のだ。
もちろん短期的にも長期的にも幸福なのが一番ですけど、何もかも得るのは無理なので優先順位が低いことは諦めないといけません。
満足度を最大化するのではなく、後悔を最小化する
「まずまず良いものでよしとして、どこかにもっといいものがあるかもしれない、とは考えない」ひとのことだ。自分なりの基準をもち、「サイズ、品質、値段の基準を満たすセーターが一軒目の店でみつかったら、それを買っておしまいだ。角を曲がった先の店に、もっと良いものがあるかもしれない、もっと安く買えるかもしれない、とは考えない」
だが残念なことに、これも万能とはいえない。
〜中略〜
とはいえ、「満足度を最大化するのではなく、後悔を最小化する」というこのサティスファイサー戦略は、合理的に人生の土台を設計するときにきわめて重要な示唆を与えてくれる。
100点満点の満足を目指すより、大きな後悔をしないようにしたほうが人生の幸福度が上がるのはわかる気がします。
選択の結果は累積する
よい選択をすると、改善した状況を前提として次のよりよい選択が可能になる。悪い選択をすれば、悪化した状況で次のより不利な選択をするしかなくなる。その結果、正のスパイラル(よい選択の連鎖)と負のスパイラル(悪い選択の連鎖) 二極化して、人生が天国と地獄に分かれるということが起きる。
選択の結果は累積する
というのは、ものすごく重要だ。このことをまずは頭に叩き込んでおこう。
1人は稼いだお金を全て使ってしまい、もう1人は毎年10万円を貯金し、それを年利5%で運用。同じことを子供、孫、ひ孫ほど続けていくと、貯蓄は80年でほぼ1億円に達する。
本書ではこの事例を複利のパワーの図を使って、わかりやすく解説されています。
負のスパイラルに陥ってると感じている時ほど、日々よい選択ができているかどうか考えなくてはいけませんね。
当たり前の話だけど大事です。
もっとも効果的に幸福になる方法は、お金持ちになること
独身なら年収800万円、家族なら世帯年収1500万円、世帯の金融資産なら1億円を超えるまでは、どの金額でも、実際に感じる幸福度は理論的な幸福度を上回っている。年収800万円や世帯年収1500万円、あるいは預金通帳や証券会社の報告書の残高が1億円に向けて増えていくときは、幸福感や安心感は合理的な想定よりもずっと大きくなる。
やっぱり一番はお金かよ…と思うかもですけど、現代はお金の必要性からは逃れられないのでお金と向き合うしかないですね。
ある意味分かりやすくていいです笑
もちろんこれは、「すべてのことを犠牲にして金持ちを目指せ」ということではない。そんなことをすれば、失うもの(恋人や家族、生きがい)の方が多くなるだろう。だがそれでも、幸福になりたいひとが真っ先に取り組む課題は金融資産を大きくすることなのだ。
認知を変えるシンプルな解決方法
多くの場合、認知を変える(これはかなり大変だ)より環境を変える(転校や転職、転居する)方がうまくいく可能性が高い。これが、「合理的に成功する」考え方の基本になる。
環境を変えるのが手っ取り早いというのは同意です。
自分の認知(考え方の癖)を変えるのは無意識の部分が大きいので、意識レベルでは難しいですからね。
お金を増やす3つのルール
お金持ちになるには、次の3つの方法しかないと橘玲氏はいいます。
①収入を増やす。②支出を減らす。③運用利回りを上げる。
現代社会ではテクノロジーの急速な進歩によって、ありがたいことに「楽しいこと」にお金がかからなくなりました。
電子書籍の読み放題やサブスクで映画やドラマ、スポーツを見て、無料や定額のソーシャルゲームを楽しむのが当たり前になってますが、インターネット普及以前に同じ体験をしようと思ったら相当なお金がかかったものです。
携帯も一昔前に比べて格安SIMにすれば、タダ同然の金額でもスマホを利用できるようになりました。
特に支出を減らすことは特別な才能も必要がなくすぐ効果が現れるので、お金を増やすには無駄な支出を減らしてから収入を増やす努力をするのが合理的です。
資産運用より収入から支出を引いた貯蓄額が大事だと、橘玲氏はいいます。
資産形成で大事なのは、「③運用利回り」よりも、「①収入」から「②支出」を引いた貯蓄額だ。なぜなら、投資パフォーマンスを上げるよりも貯蓄率を上げるほうがはるかに簡単で確実だから
投資は世界株のインデックス投資は長期的には右肩上がりだと言われてますけど、自分でコントロールできることではないし確実性はないですからね。
人的資本と金融資本の大きな非対称性を考えれば、資産運用以上に重要なことがある。それは働く(人的資本を活用する)ことだ。
私はこれも20年以上前から繰り返し述べていて、そのたびに多くの読者をがっかりさせてきたようだが、それでもこれはものすごく重要なので、本書でも強調しておかなくてはならない。
例えば数十万の金額で資産運用しても得られる利益は知れてますし、お金を増やすためには働いてお金を稼いだ方が話が早いですからね。
資産運用の合理的な方法
橘玲氏は、市場平均に連動するインデックス投資をおすすめしています。
資産運用でインデックスファンドの積み立て投資を勧めるのは、ほとんどのひとにとって、企業の財務を分析したり、相場のリアルタイム・チャートを一日中見ていることの優先順位は高くないからだ。もちろん資産形成は大事だが、手間も時間もかかるアクティブな投資スタイルよりも、市場平均に連動するインデックス投資の方が長期的にはパフォーマンスが高いことが繰り返し証明されている。
ほとんどの人は企業の財務を分析したり、相場のリアルタイム・チャートを一日中見ていてもインデックス投資に勝てないのなら、インデックスに積み立て投資していた方が時間も無駄にならないので合理的です。
営業は無視する
自分に来る営業は無視した方がいい理由は、うまい話が来る可能性は極めて低いから無視した方が合理的とのこと。
よくある話では、保険やネットワークビジネスなんかそうですよね。
SNSの魔界に迷い込まないためには
SNSは必要な時だけ使えば便利だけど、ゴシップや自分の評価を上げたり維持したりすることばかりに時間を使うのは時間の無駄になりがちです。
SNS社会では、わたしたちはみな評判を獲得しようとするだけでなく、手にした評判を維持することにさらに必死になる。いわば自己実現の無間地獄だ。
私自身もSNSで時間を大量に消費していたので、今意図的に減らしているところです汗
SNSの魔界に迷い込まない効果的な方法は、人的資本に投資し、実生活での社会的ステイタスを上げることではないだろうか。
SNSでどれだけいいねを集めて共感されようが自分の社会的ステイタスは変わらないわけなので、本書を読んでから実生活での社会的ステイタスを上げることに集中しようと実践中です。
『シンプルで合理的な人生設計』まとめ
本書を読むことで、お金、健康、時間、友人、仕事…と生きていく上で橘玲氏流の合理的な人生設計を知ることができます。
とはいえ自分に合う合わないもあるはずなので、自分の性格に合わせて合理的に設計するのが大事だと思います。